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2009/03/24
WTC移転案否決は長期的に見て損害だ

大阪府の橋本徹知事が提案した、WTCへの府庁舎移転に関する条例案が府議会で否決されました。

WTCへの府庁舎の移転は、老朽化した府庁舎の建て替えの問題と、
毎年赤字を垂れ流すWTCの扱いに困る大阪市が抱える問題を一気に解決できる
ウルトラCの解決案として橋本徹知事が昨年8月に提案していました。

しかし、すでに府議会が府庁舎を耐震補強する方針を決め、予算も計上していたということと、
一部のベテラン議員から、府庁舎を大阪の中心部から、交通の便が悪い
湾岸部に移すことについて根強い抵抗があったようです。
また、災害が発生した際に職員が府庁舎に集参できない可能性があるという
防災面の不安も指摘されていたようです。

移転案に反対する理由としてはまぁ正論だとは思いますが、
ではこれ以上に良い案が議会にあるのかどうか怪しいものです。

WTCのある湾岸部は計画ではもっと土地の分譲が進んで、
企業が進出してにぎわっているはずでした。
WTCも貸しオフィスとしてのテナント料でやっていけるはずが、
ぜんぜんテナントが集まらず、市や府の出先機関が損失補てんのために
高いテナント料を払って入っているというのが現状です。
近隣のATCも、オープンしたばかりの賑わいは全くなく、たまに行っても、
休日だというのに驚くほど閑散としています。
これも3セクの経営失敗も大きいですが、人の流れがない以上、必然とも言えます。

府庁舎がWTCに移転すれば、職員が毎日通うので数千人の人の流れが出来ます。
そうなれば近隣にカフェやコンビニ、飲食店などの出店が増えて、雇用も増えます。
交通の便の悪さが防災面から問題視される点も、考え方を変えれば、
防災に耐えうる交通網の整備の契機になります。
国に補助を求める場合も優先度が高くなるでしょう。

今の府庁舎は取り壊して民間に売却してしまえば良いと思います。
大阪市内の一等地ですから、行政が使うよりよっぽど効率的で付加価値
の高い使い方をするでしょう。
その売却益でWTCの購入費用もずいぶん賄えるのではないでしょうか?

素人考えでは良いことずくめのように思えるのですが、
なかなかうまくいかないものですね。

一番の痛手は、これまでバッサバッサと大鉈を振るって政策を次々に
実行に移してきた橋本知事に対する求心力が弱まって、せっかくの
改革ムードがしぼんでしまう懸念ができてしまったということです。
メディアでもほとんど注目されませんでしたが、大阪の財政は
慢性赤字体質だったのに、08年度は黒字になったのは橋本知事の大きな
功績だと思います。
今回のことにめげずに橋本知事には引き続きがんばって欲しいものです。